夏バテや熱中症の新しい原因であまり知られていない原因があります。それが「うつ熱」。
うつ熱はカラダに熱がこもった状態で体温が異常に上昇し熱中症になる前の段階で予備軍だと、そのためぼーっとしたり、体がだるいと言った症状がおきます。このうつ熱が長時間続くとさらに体温が上昇し熱中症の危険性があるのです。
愛知医科大学 生理学講座講師の西村直記先生がテレビ番組に出演して話していました。
どうして熱がカラダにこもってしまうのか?
大きな原因として考えられるのは汗のかき方だそうです。
汗をかくと言うのは体温調節のために行われています。貴重な血液から水分をもらって汗を出し蒸発して体温を下げて体温調節を行い健康を維持する大切な機能です。
ですが、あまり良くない汗のかきかたがあります。それは汗が出ない人です。汗が出ないとドンドン体温が上昇してしまいうつ熱になりやすくなると考えられるそうです。
汗をかかない人の汗の成分を調べてみると、良く汗をかく人の汗と比較すると、汗をあまりかかない人の汗には塩分が多く含まれているそうです。つまり塩分も体から失うのでより熱中症のリスクが高くなってしまうのです。
うつ熱の原因
汗腺の機能低下が考えられます。
人間のカラダにはなんと、200万個以上の汗腺があります。体温が上昇すると汗腺は、まず血液中から塩分だけを吸いあげます。すると塩分に引き寄せられて水分が充満します。これが汗となるのですが、この時、汗腺は塩分を再び血液中に戻しているのです。そのため、汗はほぼ水だけとなってカラダの外に出ます。
ところが、汗腺機能が低下している場合は、塩分を吸い上げる働きや塩分を血液に戻す働きが低下してしまうので、汗があまり作られなく、作られた少量の汗は塩分が多く濃い汗になってしまいます。
この塩分の濃い汗は、蒸発しにくく熱を放出しにくいそうです。そのため、熱中症になりやすいと考えられています。
夏暑いからと言って、1日中冷房を使い冷やした部屋に長時間いると、汗腺機能が低下したままになり、汗を十分に作り出せないカラダになってしまうのです。
また、運動をしないと、筋肉を動かさないので熱が作られないので、汗腺機能低下の原因の一つになります。汗の原料となる、水分の摂取が少ないのも汗をかかないもう一つの原因となります。
うつ熱にならない対策
1日の中で少しの時間でも暑さを感じる事が大切になります。
暑いからと言って、1日中冷房をかけている部屋から、外にが外出しないと危険!冷房は熱中症予防には必要ですが、買い物などで外出して暑さを感じることも大切だと先生は話していました。
汗をかかないと言う人におすすめなのが半身浴です。
半身浴は、からだの上半身が空気中に出ているので汗が蒸発しやすく汗をかきやすいそうです。
お湯の温度は38℃から39℃のお湯に半身浴で30分浸かりましょう。 ※温度は夏の場合の温度です。
■豆知識
顔から汗が出ると化粧が崩れてしまったりしていやですよね。
顔から汗を出さない方法があります。脇から胸を圧迫すると上半身からの汗が抑えられ、下半身から汗がたくさん出るようになるそうです。実践してみてください。